住職ブログ

先達の心

2012年05月07日

 昨日、本堂でお勤めを終えると、寺の職員から「ご山主さま、ご面会希望の先達様がおいでになっていますよ。」と連絡がありました。この先達さんのお顔をお見受けしてはたと気が付きました、3月の仙台での慰霊法要に出仕して下さった先達さんのお一人であることを。「いやーお久しぶりですねー。」お互いにどちらからとでもなく声を掛け合い、本当に嬉しゅうございました。この方は広島の方で、先日の仙台へ出仕できなかった先達の仲間や、新たなお参りの仲間を連れておいでになったのでした。
「仙台に出仕して被災された方々のお側に立っていろんなことを考えさせられました。」「最初はね、会場で立っていても何をして良いのやらさっぱり判らなかったんですよ。ただ、『ようこそお参りくださいました』とご挨拶するだけ。でも、家族を亡くしたり住む場所を追われたり…、悲しみの底にまだまだいらっしゃる被災の方々にお会いする中で、自然的に我々先達としてこの方々とどのように接するべきかと、集まった先達の共通の認識として意見が出し合われたんです。」と。観音様に心を寄せる自分たちは、被災された方々と同じ一人の人間として、傍らに一緒に立ち観音様に手を合わせ、少しでも心を寄り添って差し上げたい、これが先達の思いであるとみんなで考えたそうです。
私たち僧より、もっとお参りの方々の心の近くにある存在としてだからこそ出来る素晴らしいご奉仕だと思いました。
先達様の力の素晴らしさを改めて感じました。