住職ブログ

このような方が社会をリードしていると自負しているなんて・・・。

2011年11月13日

先日、ある有名地方銀行の重役員の方々をはじめ、取引会社の社長の方々の協力会なる懇親会で、お参りにおいでになりました。頭取や数人の方と話をさせて頂いたのですが、どの方も話される内容は、不景気のことばかり…。せっかくお参りにいらっしゃったのだからと、仏様のことを話しても興味が無いという反応ばかり。なぜ、お寺にいらっしゃたんですかねえ?
 その中のある人からはさらにびっくりする内容の言葉が…。「不景気を無くすには金持ちはもっと金持ちに、貧乏人はもっと貧乏になった方がいいんだ。世の中が悪いのは、貧乏人がお金稼ぎに一生懸命になるから犯罪が多くなるんだ。」と。(ひどい言葉でごめんなさい。話されたそのままの言葉です。)さらに、「金持ちがもっと金持ちになれば、自然と貧乏な人に施しの気持ちも生まれるでしょう。人助けですよ!仏教の布施の行ですよ。」と。私は悲しくてしようがありませんでした、立派な身なりをしながらこんなに浅ましい事を言う彼れの姿を見て…。
 布施とはたとえ恵まれていない人でもその良心から一つの物を半分にしてでも共に喜びを分かち合う、そういう行いや心を持つのことです。決して哀れんで恵むことでもありません。ましてや、「もっとお金持ちに成ったらそうする…」と言ったこの人、彼をどう見ても、例えお金が有り余るほど持ったとしても、そうする人間には見えないのです。もし本当にそうする人なら、もう既に地道に布施の行いをされているはずでしょう?
 不景気なのも、世の中の犯罪が増えているのも、社会をリードして活躍していると自負しているこういう拝金主義の人間の増加と、彼らのモラルの欠如、心の貧困が原因だと思うのです。本当の人生の喜びは、心の豊かさの中にこそあるのです。本当のリーダーたる人間は、他人の心の痛みが分かり、他人と喜びを分かち合える人間であるべきだと私は思います。
 お金は人が使うものであるのに、お金に人が動かされているなんて…。本当に悲しい現代社会の姿です。