住職ブログ

友人S君の話から思う事

2010年10月22日

 私の友人にS君というお坊さんがいます。先日彼から、お子さんが病気を患っていらっしゃることを聞きました。幸い、生命にどうこうという病気ではないそうですが、なかなか治らない病気だとの事。とても不安そうで、彼は大変心を乱していました。しかも、最初に診察をしてもらったときは、「大変難しい手術が必要かも」と言われたそうで、その思いは察するところです。彼は、「坊さんのくせに、こんなに無様に不安がっている僕は、駄目な坊さんだと思うか?」と私に言いました。何でもある僧侶の方に、「坊主の癖に恥ずかしくないのか。」と言われたそう。しかし、私はそんな事はないと思いました。僧侶は、自分の欲の心や、驕りの心は持ってはなりません。しかし、人を慈しむ心、命を大切に思う心などは、誰よりも豊かに持っていたいと私は思っております。ましてや、子供(自分の子供・他人の子供を問わず)に対しては当然です。彼が、親として、子供の心配をするのを誰が非難出来ましょうか。
 昨今、子供の虐待事件をよく耳にします。これは、子どもを慈しむ心、子供の命を大切にする心よりも、その親の欲望の心が勝ってしまった為に起こした犯罪なんです。もう一度この場を通して、訴えたいと思います。「親が子供のことを第一に考えるのは当たり前のことです。自分の身を捨ててでも子供を助けたいと思うのが当然なんです。」子供は、親しか頼れる人が居ないのです。
 どうか、この気持ちを忘れずに、虐待の無い世になってほしいものです。そして、その慈しみの心が、自分の子供はもちろん、少しでも世界中の子供にもむけられますように・・・。