住職ブログ

『絵本の読み聞かせ』

2014年12月07日

先日、ある調剤薬局さんで薬の出来上がるのを待っていますと、隣の席にお母さんと保育園の年長さんくらいの女の子が座りました。その子は、本棚から一冊の絵本を持ってきて、大きな声で読み始めました。その可愛い声と姿に、一緒に待っていた方々そして私も 大変に暖かい気持ちにさせてもらいました。薬待ちをしているみんなが彼女の方を向いて読む話を聞いておりますと、気付いたのでしょうか彼女は本をひざの上で周りの人に見えるように外側に開いて読み始めました、丁度、保母さんが園児たちに読んで聞かしているように・・・。

お母さんに伺ってみますと、このお母さんは、地元の子供たちに『読み聞かせ』のボランテア活動を行っておられるとの事。私の家内もこの活動に参加しており、よく一緒に活動させて頂いている様でした。(私を見て誰かすぐに判ったそうで、知らなかったのは私だけ・・・・。)

 近くに座っていた御婦人は、「お母さんのやっている事をまねしたかったのねぇ。」とおっしゃっていましたが、そこには、もう1つ大切な事があると私は思うのです。

 子供は、大人の行いをよく見ています。その大人の姿から、良い事・悪い事を判断する力をつけていくのです。

 お母さんが種々の保育園や幼稚園、小学校や図書館などで子供たちの心豊かな未来を願って活動を行っておられるのです。その事を知っているその女の子は、本を読んであげたい・・・、待っている人の気持ちを考えて自分が大好きな『読み聞かせ』をしようとしたのではと思うのです。

 人間の心の中にある本質は、誰かに喜びや幸せを与えたいという思いが在るという事で、この子の心がそういう行動をさせたという事になるのでしょう。仏教では、仏の姿は自分であり、仏の心は自分の心の中にあると説いています。

 

薬をもらって帰ろうとした時、この子からこんな事を言われました、「おじちゃん、つまんなそうやったから・・・読んであげたんやもん。」と。